手残り不動産の実質利回り

運用では月1.4万円しか残らなかったが、売却まで含めると自己資金は倍になる

ロフティチェリーNo.1(千葉県船橋市海神 / 木造2階建 6戸 / 築39年)

投下自己資金
884万円
売却後の手残り(税引後)
約900万円
税前IRR
15.4%

2022年1月に3,900万円で買った木造アパートを、2026年5月に4,200万円で売る前提で 試算した。保有期間は約4年4ヶ月になる。

結論から書くと、運用ではほとんど残らなかったのに、売却まで含めると自己資金は倍になる。 この構造を分けて見ておかないと、不動産投資の成績は正しく読めない。

運用だけを見ると、ほぼゼロ

保有期間の運用キャッシュフロー合計は +5,431,718円。ただし内訳はこうなっている。

期間 金額 種別
2022-01〜2024-07 +377万 推定(データなし)
2024-08〜2025-05 +14万 実績
2025-06〜2026-04 +152万 予測

実データがある10ヶ月の実績は、たったの14万円だ。月平均1.4万円。 月の家賃収入が32万円ある物件で、これしか残っていない。

大きいのは2025年2月の107万円の修繕だが、 それを特殊要因として除いても、月10万円前後がいいところだった。

売却まで含めると話が変わる

項目 金額
売却予定価格 42,000,000
ローン残債(2026-05時点) −27,764,796
売却後の税前手残り 12,743,204
+ 運用CF合計 +5,431,718
− 投下自己資金 −8,843,568
− 借換費用 −942,091
税前総利益 ≒ +8,389,263

税引後(法人税33%概算)で約900万円。投下した自己資金が884万円なので、 自己資金に対するリターンは約+112%。税前IRRは15.4%になる。

数字だけ見れば悪くない。

利益はどこから出たか

運用ではほとんど残っていないのに、トータルでは倍になる。差はどこから来たのか。

残債が減ったからだ。 融資3,180万円で買い、4年で残債は2,776万円まで減っている。 毎月の返済のうち元本部分は、手元のキャッシュにはならないが、売却時に自分の取り分として 戻ってくる。家賃で借金を返してもらっていた、という言い方もできる。

もう一つは売却価格が取得価格を上回っていること。3,900万で買って4,200万で売る前提だ。 築39年の木造でこれが成立するかは、正直まだ分からない。

だから出口が全部を決める

この投資が良かったかどうかは、売却が成立するかどうかにほぼ依存している

成立しなければ、築古の維持コストと金利負担が続く。実際、金利は2026年5月から 3.15%→3.40%に上がり、月々の返済は163,019円から166,524円になった。 木造築39年・6戸・船橋市という条件は、買い手が次の投資家に限られる。 金利上昇局面では相手の融資条件も厳しくなる。

運用で残らない物件を持ち続ける判断は、出口の見込みとセットでしか成り立たない。 だから査定は、売る決心がつく前でも取っておいたほうがいい。数字を知らないまま 持ち続けるのが、いちばん危ない。

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