手残り不動産の実質利回り

4年4ヶ月で金利は3回動いた。変動で借りるとはこういうことだった

ロフティチェリーNo.1(千葉県船橋市海神 / 木造2階建 6戸 / 築39年)

金利が動いた回数
4年4ヶ月で3回
当初と最後の金利
3.900% → 3.400%
借り換えの下げ幅と戻り
−0.90% / +0.25%

2022年1月31日に決済して、2026年5月に売った。保有は4年4ヶ月。

そのあいだに借入金利は3回動いている。当初は3.900%で、最後に払ったのは3.400%だった。

適用時期 借入先 金利 月返済
2022-01 借入時 三井住友トラストL&F 3.900% 149,990
時期を特定できず 同上 4.050% 149,990
2025-03-31 借り換え 巣鴨信用金庫 3.150% 163,019
2026-04-22 適用 同上 3.400% 166,524

3回のうち、自分が起こしたのは真ん中の1回(借り換え)だけだ。残り2回は、通知が来て決まっていた。

1回目:3.900% → 4.050%。いつ上がったのか分からない

最初の上昇は、時期が確定できない。

手元にあるのは購入前のキャッシュフロー計算表(当初3.9% / 360ヶ月)、半年ごとの返済予定表(2022年4月〜2024年4月は3.900%)、そして2025年3月の一括返済精算書(4.05%)の3枚だけだ。

この借入の金利見直しは毎年4月1日と10月1日だった。2024年10月1日の見直しで上がったと考えるのが自然だが、それを示す通知は残っていない。 予定表は2024年12月分で途切れており、その先の記録が無い。

2022年1月〜2024年7月の31ヶ月は収支のデータそのものが手元に無い期間でもある。金利についても同じで、この記事で書ける「1回目」は、上がったという事実と、上がった後の数字だけだ。

上がっても月々の返済は1円も変わらなかった

もうひとつ、この1回目には特徴がある。

金利 月返済
上昇前 3.900% 149,990
上昇後 4.050% 149,990

同じだ。 金利が上がったぶんは、月々の返済額ではなく元本の減り方に回っている。

通帳を見ても、収支報告を見ても、引き落とされる金額は149,990円のまま変わらない。上がったことに気づく手がかりが、口座側には出てこない。自分の金利を即答できなかったのはそのためで、記憶を頼りにしたからというより、何度も動いたうえに動いた形跡が返済額に出なかったからだった。

2回目:借り換えで3.150%。ここだけは自分で動かした

2025年3月31日、三井住友トラストL&F(ノンバンク)から巣鴨信用金庫へ借り換えた。

4.050% → 3.150%。0.90%下げている。

ただしこれは無料ではなく、借換費用として96万円かかっている。その回収計算は別の記事に書いたので繰り返さない。ここで押さえておきたいのは、この0.90%が「手に入れた金利」ではなかったということだ。

3回目:1年で0.25%戻った

借り換えのちょうど1年後、2026年4月22日適用で3.150%から3.400%に上がった。

金利 借り換えからの下げ幅
借り換え前 4.050% —
借り換え直後 3.150% −0.90%
1年後 3.400% −0.65%

0.90%下げたはずが、1年で0.65%まで戻っている。下げ幅の28%が1年で失われた計算になる(0.25 ÷ 0.90)。

月返済額を並べても、金利の影響は見えない

149,990 → 163,019 → 166,524。並べると単調に増えているが、この3つを比べても金利の話にはならない。

借入額 期間 金利 月返済
トラスト 31,800,000 30年 3.900〜4.050% 149,990
巣鴨(当初) 29,000,000 20年 3.150% 163,019
巣鴨(改定後) 29,000,000 20年 3.400% 166,524

借入額も返済期間も違う。 借り換えのときに30年を20年へ縮めているので、金利が下がっているのに返済は増えている。月返済額の変化を金利の変化として読むと、事実と逆の結論になる。

金利の影響がそのまま出ているのは最後の1組だけだ。借入額も残り期間も同じで、変わったのは金利だけ。

項目 値
3.150%のときの月返済 163,019
3.400%のときの月返済 166,524
差 3,505
年換算 42,060

0.25%の上昇=月3,505円、年42,060円。 これがこの物件で観測できた、金利変動の実額である。

上がった金利で払ったのは、1回だけだった

3.400%が適用されたのは2026年4月22日。166,524円になったのは2026年5月21日の返済分からで、その翌月には売っている。

金利 実際に払った期間
3.900%+4.050%(内訳の境目は不明) 2022-01〜2025-03(約3年2ヶ月)
3.150% 2025-05〜2026-04(12ヶ月)
3.400% 2026-05(1回)

上がった金利で払ったのは1回だけだ。 売ったからそうなっただけで、持ち続けていれば166,524円が続いていた。

変動で借りるとは、どういうことだったか

4年4ヶ月やってみて分かったのは、これだった。

変動金利で借りるというのは、低い金利を手に入れることではなく、そのときの水準を借り続けるということだった。

借りる時点で決まるのは最初の1回ぶんの水準でしかない。あとは貸し手の見直しに従って、こちらの都合と無関係に動く。3回のうち2回は、自分が何も判断していない。通知が来て、返済額が変わっていた。

そして動くのは返済だけだった。この物件の満室想定家賃は保有期間を通じて月320,000円のままで、金利が上がったから家賃を上げたということは一度もない。収入側は固定で、支出側だけが変動する。

固定されていたのは金利ではない。買うときに自分が立てた「これくらいなら返せる」という想定のほうが、ずっと固定されたままだった。

シミュレーターに金利を入れるとき、その数字は「これから何年もこの値である」という前提になっている。実際にはそこが動く。

まとめ

  • 4年4ヶ月で金利は判明しているだけで3回動いた。うち2回は自分の意思と無関係
  • 1回目(3.900%→4.050%)は月返済額が変わらなかったので、口座を見ても気づけない
  • 上がった正確な時期は、手元の資料では特定できない。記録が無い期間は金利も追えない
  • 借り換えで下げた0.90%は、1年で0.65%まで戻った
  • 同一条件で比べられた唯一の変化は、0.25%の上昇=月3,505円

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