手残り不動産の実質利回り

3,900万円の物件を買うのに、諸費用が237万円かかった

ロフティチェリーNo.1(千葉県船橋市海神 / 木造2階建 6戸 / 築39年)

諸費用の合計
2,370,869円
物件価格に対する比率
6.1%
決済時に用意した現金
6,843,568円

3,900万円の物件を買った。実際に用意した現金は、それだけでは足りない。

決済時の精算書に、何にいくらかかったかが全部載っている。

諸費用の内訳

項目 金額
仲介手数料 1,253,000
登記費用(司法書士) 528,485
融資手数料 524,700
固定資産税の清算金 64,684
合計 2,370,869

物件価格3,900万円に対して6.1%。 よく「諸費用は7〜8%見ておけ」と言われるが、 だいたいその通りだった。

仲介手数料が最も大きい。これは「売買価格×3%+6万円+消費税」の上限いっぱいだ。 融資手数料52万円は、融資額3,180万円から差し引かれる形で払っている。

決済で動いた金

精算書の合計はこうなっている。

金額
残代金(手付200万円を除く) 37,000,000
諸費用 1,781,485
合計支払額 38,118,208
融資(手数料差引後) −31,274,640
決済時に用意した現金 6,843,568

これに手付金200万円を足した884万円が、この物件に入れた自己資金になる。

なお、売主から引き継ぐものもある。日割りの賃料清算で242,581円、 入居者の敷金移行で171,000円を受け取っている。出ていくだけではない。

この237万円は、どの利回りにも出てこない

ここが本題だ。

買うときに見ていた表面利回り9.85%という数字は、年間家賃384万円を 物件価格3,900万円で割ったものである。諸費用237万円は分母に入っていない。

諸費用まで含めた取得費は4,084万円だ。これで割り直すと、表面利回りは9.40%になる。

分母 表面利回り
物件価格だけ 3,900万円 9.85%
諸費用込みの取得費 4,084万円 9.40%

0.45ポイントの差。買った瞬間に、広告に書いてある利回りより下がっている。

実質利回り3.75%という計算も、 物件価格を分母にしている。取得費で割れば3.58%だ。

売るときにも同じことが起きる

出口でも同じ構造がある。この物件を4,200万円で売ったが、 売却費用が161万円かかっている。仲介手数料が中心だ。

つまり入口で237万円、出口で161万円、合わせて約400万円が売買のたびに消える。 4年で得た税後利益464万円とほぼ同じ規模だ。

短期で売り買いを繰り返すほど、この往復コストが効いてくる。 利回りの比較ばかりしていると、この部分が見えない。

買う前に足しておくべきだった

物件情報サイトに並んでいる利回りは、すべて物件価格ベースだ。 比較するときはそれで構わないが、自分が本当に得る利回りを知りたいなら、 諸費用を分母に足してから計算し直す必要がある。

シミュレーターの「取得価格」に、諸費用を含めた金額を入れてみてほしい。 表面利回りも手残りベースの利回りも、その分だけ下がる。

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